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アジア経済圏の成長の軌跡は日本企業のアジアへの投資の伸びと、成長率をみればわかります。日本企業の投資ラッシュが始まった1986年のNIESの経済成長率は80?85年の6.8%の成長を大きく上回る11.0%を記録、「歴史的な高度成長」(世界銀行)の時代の幕が切って落とされます。 87年は12.0%、88年には9.8%と飛躍的な発展を遂げます。また日本やNIESからASEANへの投資が本格化してきた88年には、タイやインドネシアを中心にASEANの経済成長率は、80?85年の3.9%を大きく上回り7.9%、89年には8.6%とNIESに続き高度成長の道を走り始めます。この結果、多少の景気変動の波はかぶりながらも、アジア経済は拡大基調で発展し続け、1人当たりの年間国民総生産は90年ベースでシンガポール1万2310ドル、香港1万1540ドル(域内総生産)とNIESは先進国並みの水準に近づいています。またASEANでもタイは1人当たり国民総生産が1420ドル、マレーシアが2340ドルと中進国に変わりつつあります。アジアは長い間、優れた工業力を持つ日本と、これを取り巻く貧しい国という二極分解した経済構造が続きましたが、80年代後半からはNIESを中心に輸出工業力を持った地域の台頭で、こうした構造から脱却したといえます。